THE VANISHING WEST
1947年、第二次世界大戦後に物資の統制が解け、股リベットやバックルバックなどが廃止され簡略化したジーンズにも資材が十分に使える時代になりました。
このモデルはその時代のジーンズにスポットを浴びせ制作した、フリーホイーラーズのオリジナルジーンズとなります。
47年頃のXXモデルをイメージした14オンスデニムは縦糸に5種類の異なる綿をブレンドして編まれた綿糸をロープ状に束ね、
濃い色目にインディゴ染めを施した糸を縦糸に横糸にややベージュがかったナチュラル糸を使用し、旧式力織機で丁寧に織られた生地を使用しています。
そのため表情豊かで自然な凹凸やムラ感があり、セルビッチ(赤耳)という特徴も得られています。
縫製糸や各パーツにもフリーホイーラーズらしいこだわりがあり、ステッチ糸は主にテンションの掛かる部分に強度の高い4番手の太めのイエロー糸を使用しています。
その他の縫製部分にはイエローや金茶の糸をバランスよく使用し縫製されています。
フロントはボタンフライとなり、すべて鉄製で表面にはくすんだイエローの錆び止め処理が施されています。
フロントボタンを止める足の部分やヒップポケット裏の隠しリベットには丸みを帯びたカパー(銅製)リベットを使用しており、くすみという表情の経年変化が見られるでしょう。
パッチにはややよれた雰囲気の牛革レザーパッチを使用、ピスタブはレーヨン製の片面刺繍でV.WESTのロゴが織り込まれています。
股上が深く、腿部分は太めで、裾にかけてあまり細くない40年代のヴィンテージを彷彿させるテーパードの少ないシルエットです。
糸を作る綿からパーツ、シルエットなど細部にまで40年代後半のヴィンテージジーンズをオマージュした、こだわりの逸品です。